2016年11月10日

米大統領選に思うこと

アメリカ大統領選挙は得票数ではクリントン氏が上回ったものの、選挙人の獲得数でトランプ氏が勝利した。反発するデモも各地で行われているが、事態がひっくり返ることはない。アメリカ国民はトランプ氏を選んだのだ。

トランプ政権の誕生で、日本はあらゆる外交課題についてアメリカに頼れなくなる可能性が出てきた。自主防衛の強化も避けては通れないだろう。経済政策に関してもアメリカから自立する必要性が今まで以上に高まっている。


当選翌日の10日朝、安倍総理がトランプ次期大統領と早速の電話会談。翌週にはわざわざニューヨークへ出向いて会談を行うという。会談というより、親会社の新社長に「ご機嫌伺い」に参ずるといった印象。アメリカ頼みの日本の姿勢がより鮮明になったと言えよう。安倍政権は右傾化していると言われるが、あくまで親米政権なのだ。

日本はもう与野党で馬鹿な議論、誹謗合戦をしている暇はない。周辺国との関係を重視するなど根本的な方針転換が求められる。アメリカとの同盟関係は大切だが、そろそろ独り立ちをする道を本気で探らねばなるまい。

我々国民も1人1人が自立する時。国がどうなろうと、自らと大切な人達の生活を守ることを第一に考える。そのためには決して無知であってはならない。学びに学んで自論を積み重ね、戦前の轍を踏まないようにせねばならない。感情に流されるのも無知の表れ。物事を感情で判断する人こそ、不穏な扇動に乗ってしまう危険性をはらんでいるのだ。