2012年10月25日

「自己肯定感」を高めよ!

いま世の中に足りないもの。それはズバリ、「自己肯定感」と言えるかもしれない。他人とのコミュニケーション、他国との交渉事、全てにおいて日本人はどうもこの辺が欠如しているように思えてならないのだ。正解・不正解にかかわらず、外国人のアピール力たるや相当のものである。もちろん成功者の放つそうしたオーラもまた非常にインパクトが強い。

「自己肯定感」とは「自分は大切な存在だ」「自分は人に必要とされている」と思える心の状態のこと。幼少期の生活・教育環境によって大きく左右されると考えられており、教育上の重要な要素と位置づけられている。


「自己肯定感が高い人」は心の許容範囲が広く、少々のことではめげない。目的意識がしっかりとしていて、意欲的に人間関係を築くことができるタイプ。逆に「自己肯定感が低い人」は自信喪失気味で、何ごとにも委縮してしまいがち。目標を持てずにいる人が多く、ネガティブ志向なくせに虚勢を張って他人を攻撃したりする傾向も…。

どうだろうか。昨今の日本人はどちらかと言えば後者のタイプが多いような気がしてならないのだ。勘違い気味の奇妙なアピールや単なる自信過剰では困るが、やはり自分の評価をきちんとした上で、心地よい存在感を示していきたい。では、どうすれば「自己肯定感」を高められるのか。大雑把に申し上げると、2つの段階が重要とされている。


1つ目の段階はセルフイメージを変えること。自分のあら捜しはせず、たとえ少なかったとしても自分のいい面に気づき、それを徹底的に鍛えていく。そして、自分よりイメージのいい人のいい部分を積極的に取り入れていくこと。

一見「その人に負けている…」と思いがちだが、決してそうではない。あくまで「自分を高めるためのアプローチ」と考えればいいだけのことだ。羨む必要など全くない。信念、話し方、服装、考え方、態度、風貌、夢、希望、生活レベル。自分で勝手に低めで妥協してしまってはいないだろうか。思い上がりは困るが、是非とも低下してしまっているセルフイメージを再構築したい。

自分のいい面を探すことに慣れてきたら、2つ目の段階として他人の長所に目を向けることが必要となる。「自己肯定感」はコミュニケーションの原点とも言われていて、自己肯定感の高いか低いかが人間関係の鍵となるのだ。

自分を20%しか評価していない人は、相手を20%しか評価することができない。自分を80%評価している人は、相手を80%評価することができるということ。不幸なオーラの漂う人が他人のあら探しばかりしているようにも見えるのは、おそらくこのことに由来するのだろう。他人の長所に目を向けることこそ、自分を高める大きなアプローチになるのだ。


自分のことにせよ、他人のことにせよ、いい面を探している自分の方がいいに決まっている。そのこと自体が長所になるといっても過言ではない。たとえ相手が嫌いな人間であっても何か1つでもいい面を見つけられるようにはなりたいもの。相手がこちら側のそうした態度を感じれば、人間関係においても何かが変化してくるはずなのだ。

人間、ある程度は自分を思ったように変えていける。常に変えようとイメージしていると、理想のイメージそのままとはいかずとも少しずつは変化してくるし、時とともに理想自体がいい形に変化していく。理想は1つではない。修正しながら、のんびり変えていけばいいのだ。ただし、「絶対そうなる」「そうならなければいけない」といった思い込みは必要。一度には無理でも、ステップ・バイ・ステップで自分を高めていくことが必要なのである。