2013年8月8日

東京市神田区

神田明神のとなりに「神田の家」という文化財がある。江戸時代から神田鎌倉町(現在の千代田区内神田)で材木商を営んできた遠藤家が、関東大震災後の昭和2年に建てた店舗併用住宅。2009年に文化財指定を受け、神田明神の隣に移築されたものだ。


東京の街域が15区だった時代に「東京市神田区鎌倉町」と呼ばれていた町。神田一帯も震災や空襲で多くの民家が消失し、住民は土地を離れていった。奇跡的に残ったこうした民家を見るにつけ、かつての風情が失われてしまったことが本当に残念でならない。

ちなみに、15区はその後近隣の町村を合併して35区と広がったが、 戦後「東京市(東京府)」が廃止され、「東京都」が誕生した際に22区へ再編。最終的に板橋区から練馬区が分かれて現在の23区となっている。