2011年12月8日

初任給は3,000円

以前オークションで入手した古いお札。古銭などには惹かれなかったが、戦後の紙幣は今に通ずるものでもあるので、なんとなく身近な存在に感じたのだ。写真は昭和25~28年に発行された「B券」と呼ばれるもので、五拾円札から千円札の4種。肖像は上から「聖徳太子」「岩倉具視」「板垣退助」「高橋是清」である。


昭和30年代になって高額紙幣の五千円札(聖徳太子)と壱万円札(聖徳太子)、そして新千円札(伊藤博文)と新五百円札(岩倉具視)が順次導入されるのだが(いずれもC券)、写真の4紙幣はその頃まで併用して使われていたそうだ。昭和40年代生まれの私が使った記憶がないのもうなずける。

参考のため、平均的な大卒初任給を昭和25(1950)年から5年ごとに記しておく。物価は違えど、日本が勢いよく成長していたことを伺えるデータだ。

 ・1950年(昭和25年)  3,000円
 ・1955年(昭和30年)  5,600円
 ・1960年(昭和35年) 12,700円
 ・1965年(昭和40年) 23,000円
 ・1970年(昭和45年) 37,400円

ちなみに、現行の紙幣を「E券」、一つ前(夏目漱石、新渡戸稲造)を「D券」と呼ぶのだそうだ。詳しくは「国立印刷局」のサイトをご覧頂きたい。