2015年11月15日

仏壇ではありません。

仏教徒でもキリシタンでもない我が家には仏壇も礼拝台もない。そこで、すでに祀っている神棚に合わせ、神道式の祭壇を設けた。あまり知られていないが、仏教の仏壇にあたる物を神道では祖霊舎(神徒壇)と呼ぶ。


本尊(仏像)はなく、仏教の位牌にあたる霊璽(れいじ)だけを中に祀る。あとは通常の神事で使う三方(供え物をのせる台)と、その三方や玉串(榊に紙を絡ませた供え物)をのせる八足台を用意すればOK。仏壇のような重厚感はなく質素な作りだが、とても気に入っている。


作法は神社参拝と同じ「二礼二拍手一礼」で、 神棚、祖霊舎の順番に参る。ちなみに、葬祭(葬儀)の時の拍手(かしわで)は音を立てない偲手(しのびて)で行い、五十日祭(仏教で言う四十九日)までは神棚を半紙で隠し、神棚は参らないのが習いである。

この祖霊舎にはまだ誰も入っておらず、開眼祭(仏教でいう開眼法要)も行っていない。墓や仏壇を生前に設けることは不吉だという声もあるようだが、我が家はそうした声を気にする家ではない。将来自分が納まる場所を知っておいたほうが安心…と考えればいいだけだ。