2018年8月10日

見ておきたい終戦映画

73回目の終戦の日を前に、日本人として是非見ておきたい映画を2本ご紹介したい。1つ目は2015年公開の「日本のいちばん長い日」。日本が太平洋戦争を終結させるに至った経緯とそこに携わった多くの人たちの苦悩が描かれている。ちなみに、「いちばん長い日」というのは、8月15日正午に玉音放送が流されるまでの1日を指す。


個人的には阿南陸軍大臣役の役所広司さん、鈴木貫太郎総理役の山崎 努さん、昭和天皇役の本木雅弘さんの演技が光っていたように思う。昭和42年に公開された前作ではナレーションでの解説を多用していた昭和天皇の部分を今作はセリフとしてしっかり描いているところも見どころ。


さて、もう1本は2012年にハリウッドで制作され、翌2013年夏に日本で公開された「終戦のエンペラー」だ。太平洋戦争の終結直後、日本統治のためにやってきた「マッカーサー元帥」と、彼から戦争責任に関する調査を依頼された「ボナー・フェラーズ」が、終戦直後の混乱した状況下で“真実“を求めて奔走する姿を描いた歴史ミステリーである。


戦記ものではあるものの、1つの恋愛エピソードを軸にして、全体的にはシンプルで見やすい構成になっている。名優トミー・リー・ジョーンズがマッカーサーに扮するほか、初音映莉子さん、西田敏行さん、中村雅俊さん、桃井かおりさん、伊武雅刀さんら日本人俳優も多数出演。昭和天皇(エンペラー)は歌舞伎俳優の片岡孝太郎さんが演じた。単なるアメリカびいきの作品と思うなかれ、アメリカ(連合国)側の視点だけでなく、日本の立場もしっかり表現されている。

誰もが知っている歴史の一幕を通して、国のあり方、日本人のあり方を改めて考えさせてくれる2本。終戦の日を迎えるにあたり、日本人なら一度は見ておきたい映画だ。

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