2014年7月13日

"役不足"の使い方

先日、ある職場で若手のスタッフにちょっと面倒な仕事をお願いしたところ、「役不足かもしれませんが頑張ります!」とハツラツとした返事。本人は全く悪びれた様子もなく、目を輝かせている。お気づきの方もいらっしゃるだろうが、実は彼の発言には大きな間違いがあるのだ。(記事掲載に関しては本人の承諾済)


「役不足」という表現を「与えられた役目に対して自分の力量が足りない」と解釈している人は意外に多い。しかし、正しくは「その人の力量に比べて与えられた役目が軽すぎる」というのが本来の意味。与えられた役目が不当に軽いという不満を表す言葉なのである。

「役不足」は日本人が意味を間違って使っている代表的な言葉。謙遜したつもりが全く正反対の意味になってしまうので気をつけたい。「力不足」「経験不足」などと置き換えるのがいいだろう。