2015年2月8日

北方領土の日

2月7日は「北方領土の日」。安政元年(1855年)、日露両国が初めて平和裏に両国の国境を「択捉(えとろふ)島」と「ウルップ島」との間に定めた「日魯(にちろ)通好条約」が結ばれた日にちなんで定められたものだ。

「北方領土」とは北海道の東に位置する択捉島、国後(くなしり)島、色丹(しこたん)島、歯舞(はぼまい)群島の四つの島を指す。第二次世界大戦の終戦直後にソ連(現ロシア)の軍隊が法的根拠なく侵攻し、以来70年に渡って不法占拠を続けている。日本人の常識として、全国民が共有すべき疑いようのない歴史的事実である。


ロシアの統計によると、北方領土エリアの人口は2009年現在16,396人。これだけの人達の故郷を奪ってしまうのだと考えると、容易に解決できる問題でないのはわかるが、終戦当時に北方四島で暮らしていた日本人は1万7千人程度。涙を呑んで故郷を捨てざるを得なかった日本人の思いも忘れてはならない。

不法占拠を続けるロシアに対しては日本人の一人として強い憤りを覚えるが、領土問題における日本政府の怠慢が、相手国の不逞を助長させたことも事実。戦後70年を機に、何かしらの道筋を付けてもらいたいものだ。